鳥3

鳥4

鳥2

鳥1

柔軟に考えるとよいのでは

石狩市教育委員会が出した「自分を見つめるアンケート調査」の不登校に関する結果で、保護者への「今あなたの相談したい事は」の問いの答えの一番は進路の事だったそうです。


一定期間不登校した後子どもたちが辿る道筋は様々ですが、ここでは、義務教育終了後の進路ではなく、例えば今、二学期から再登校を始めた場合のことを考えてみたいと思います。あ、私はフリースクールの利用ももちろん良いと思っていますし、一方子どもが元の学校へ戻りたいと言う場合は、そのための支援をするのが良いと、考えています。どこへも行きたくないと言う場合は、ホームスクールという方法もありだと思っています。こうでなければならないと考えるより、選択肢を広げて考える方が、子どもの成長にプラスではないか。そんな風に思います。


今夜は、学校へ戻りたいと子どもが言ったら、という場合の話です。当時相談した人に助言されたことを思い出してみると、一言でいえば、朝から最期まで出席するのではなく、出入り自由にしてあげたい。午前だけにするとか、午後だけとか。給食だけとか。放課後だけ校庭に行く、とか。毎日が大変なら、五月雨登校もあり。行事だけ行っても良いし。本人の都合に合わせる。

「えー!そんなの無理」という子どもたちの声や、「わがままじゃないか」という学校の声が聞こえてきそうですよね。でも、わがままではなくて、こういうのが必要なこともあるんだと、私も学びました。

再登校が始まった時、子どもは学校にいる間は精一杯元気にふるまっているため、大人は、子どもが元気だ大丈夫だ!とカン違いしやすいけれど、子どもは学校で相当がんばっているため、疲れて続かない、ということになりやすいのです。それでは、せっかく戻ろうと思った子どもが気の毒です。


うちの子が、上の子と入れ違いに不登校になった時は、私や夫は初めよりは不登校について学習していたので、登校を無理強せずに済みました。上の子の時のドクターはもう遠方におられたので、電話で相談しましたが、直接診てではないので、ほんとに参考意見程度でしたが、それでも助かりました。お腹が痛いなどの身体症状がなかったので、好きにさせてみようということになったのです。私は学校に、好きな授業だけ行くかもしれませんのでよろしく、とお願いしました。先生は驚いたと思いますが、了解してくれました。小学校の低学年の時のことです。ちなみに、どうして学校へ行きたくなかったかそのきっかけを話してくれたのは、高校か大学に入ってからのことでした・・・。まだ当時は話せなかったのですね。

運動会が終る頃、先生は「もう行事がないので、来るかしら」と心配していましたが、ある日私が外出先から戻ると、玄関に「やっぱり、学校に行って来ます」と幼い文字で張り紙がありました。この子は、翌日からそのまま戻ってしまいました。

この子は、いじめなど何か深く傷つけられた出来事があったわけではなかったので、結局自分なりに考えた末、家に居てもつまらないので、学校へ行った方が、友達もいるし楽しそうだ、と考えたみたいです。

こういう例は稀なのでしょうか?でも、実際わが家が経験したことです。一例に過ぎませんが、フリースクールがない地域などでは、本当に選択肢が少ないか皆無なわけですから、ぜひ、学校の受け入れ態勢を柔軟にお願いしたいと思うのです。学校に行くか行かないかの単純な二者択一ではなく、「どのように家庭で過ごすのか」、「登校している間、どのように過ごしているのか」を考えてみることが大切だと思います。