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昨日香山リカさんの講演、メモって来ました  その1

ひどい字のメモを昨夜判読して、PCに入れました。差し障りのない部分を抜き書きします。     

2009.11.1 家族で考える。不登校NEET・引きこもりのこと。

北海道若者サポートステーション 平成21年若者自立支援保護者向けセミナー
基調講演  メモ

本当は、家族で考えるじゃなくて、社会で考えるというテーマで考えたかったのだが、なかなかそうは言っても世の中の人は、自分には関係ないという人がまだまだ多いだろうし、というようなことで、とりあえず、家族で考えるというところで、話す。でも、家族の方はもう充分考え尽くしていると思う。家族だけで考えるのではなく、外とつながりながら、家族でも考えよう。




・情報に対して敏感な人、感受性の鋭い人が、どうも不登校や引きこもりになるのではないか。

・情報化社会の影響

今の若い子たちは、例えば石川遼のようなスーパースターも、自分と同じような身近な存在に思えてしまう。40代、50代の大人で、石川遼と自分のゴルフを比較して落ち込む人はいないだろう。初めから、別世界の人、と割り切っているから。


ところが、スーパースターもブログで、カップラーメン食べてます、というようなことを書く時代。そういうのを読むと、自分と比較できちゃうのだ。比較できるような材料がネットを通じてどんどん公開されている。自分を否定したり、追い込むことをせざるを得ないような世の中になっているのでは。身近なことでなかなか良い気分になれない時代。大人はこれまで、落ち込んだ時には、自分をなぐさめ、ごまかしてくることができた。友人などの小さな集団で、「でも、あんたは、釣りはすごいんだから」などと慰められれば、そうだな、自分だって、けっこうすごいじゃん、と思えたのだ。ところが今は、ブログなど読めば、上には上がある、と。自分はちっぽけ。なんか天狗になれない。お山の大将になりにくい世の中。スーパースターも、普通にお昼にカップラーメン食べてるのか。となると、所詮別世界の人間と、割り切って考えられない。


自分と同じもの食べているのに、なんで自分は、と思うと、結局、自分が弱いからとか、悪いからと考えてしまう。情報化社会がこのような仕組みを生んでいる。その中で、どうやって自信を持たせるか?サポートするのはとても困難。


情報を集めるのが上手な人、敏感な人であればあるほど、生きづらい。鈍感で単純な能力?無邪気にいい気分になれる人、すぐ調子に乗れる人でないと、とてもこの世の中で生きていけないのでは?

たとえば、自分が本当にしたい仕事をしている人は、一体どれくらいいるだろうと考えると、決して多くないはずだ。パートナーにしても、仕事にしても、なりゆきで、仕方なく、とりあえず、の仕事、パートナーではないか。ところが、そういうのはあまり価値がないということを、友人との会話、テレビ、学校など色々な形で、耳にしているのだ。


・学校へ行っていなくて家庭で見守る時の大事な点として、医療にかかわる問題があるかないか、注意するということ。医療機関に行った方が良いと思う心配な点がなければ、まずは子どもをそのまま認める、受け入れる。肯定する。まずはこれでいいんだ。医療が必要な場合でも、子どもは容易に行かない。


医療に行く前までは、家族が認めてあげることが大事。でも、人を認めたり、受け入れたりするのはとても大変。ほんとは、仕事の人(カウンセラー、精神科医など)にそれをやってもらえたらいいのだけど(きっと、肯定してくれる)。家族が認めるのは、仕事の人より数千倍大変。


また、家族がその子(不登校の子や引きこもりの若者)を認めるには、家族がまず自分のことを肯定しなくてはならない。自分を肯定する。自分を思いあがる??(自分の字ですが、解読できずーー;)時間をぜひ持ち、そこから自分を励ます。


現実は、親の中には自分を責めている人が多い。子育てに失敗したのではないか、とか、親失格ではないか、と。落ち込む感情は、涌いてくるのは当然のこと。しかし、そこから過去に遡って原因を探すのは、マイナス、なんの意味もなく、子どもにとってもマイナス。生産的ではない。


社会の変化が最大の原因と、香山さんは考える。