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1月の例会報告

1月の例会は12名の方が参加されました。
アーベルの会への参加歴が5年以上の方々から、今回初めて参加の方また数年ぶりに顔を見せてくれた方と、それぞれの立場でじっくりお話していただきました。
高校3年生、中学3年生と進学を控えている子どもさん、親御さんは今本当に大変な時期ですね。
「親は黙って見守っていよう」と決めたはずなのに、目の前の子どもが自分の思うように動いてくれないとやっぱり焦ったりイライラしたりしてしまいます。当然だと思います。
でもそんな気持ちは押し殺したり、子どもに向けたりせず親の会に来て吐き出してください。
愚痴や涙、全部吐き出して少しでも気持ちを楽にしてほしいなと思います。
親の会はそういう場所なのですから。
お母さんの中には自分の親にも我が子の不登校を伝えていないという方がいます。子どもが不登校の状況にあることを誰にも言えずに一人で辛い思いをしている方がたくさんいます。
親も辛いし苦しいのです。
同じ経験をした者だからこそ、その辛さ苦しさを、共感を持って受け止められます。
一人で抱え込んで背負いきれなくなっている荷物がちょっとだけ軽くなるかもしれません。親の会はそういう場所です。


次回のアーベルの会は2月18日(火曜日)13時~17時です。
札幌エルプラザで参加費300円です。予約は不要。
遅れて参加しても早く帰られてもけっこうです。
お気軽においでください。

 

12月の例会報告

大変遅くなりましたが、12月の例会報告です。

 12月の例会には9名の参加がありました。
参加者のお子さんは今比較的に落ちついていらして、これまでのお子さんとの関わりをゆっくりと振り返りながら、お子さんの成長とこれから先の進み方を見守ってあげたいという心境でした。
まさか我が子が学校に行かない‼。
生活が乱れてく姿に戸惑い、世間の物さしではなく、我が子に合わせた物差しで見てあげようと思いながらも心が乱れる時間を過ごしてしまいますよね。
「子どもは親の苦しみの100倍.1000倍苦しんでいる」
そんな気持ちで子どもと向き合い、気持ちに沿っていくと、子どもは時間の経過と共に知らず知らずのうちに見事に成長して、自分の生き方を見つけて行きます。
多様性の時代、色々な生き方を認める時代とも言われています。
まずは親が育ち直しの一番の応援者となってあげたいですね。

 

次回のアーベルの会の例会は1月21日(火)13時〜17時です。
札幌エルプラザでおこないます。参加費300円です。
皆様のご参加をお待ちしています。

 

11月の例会報告

11月の例会は10名の方が参加されました。
お母さんからよくでる話ですが、不登校の渦中にある時は「子どもが何も言ってくれない、何を考えているのかわからない」と親は悩むことが多いです。
でも、いちばん辛いとき、苦しんでいるときは、感情が思考を上まわっているので、冷静に理論的に自分の思いを言葉で表現するなんて大人でもとてもできないはずです。
子どもならなおさらです。
それが子どもも年齢を重ねて落ち着いてくると、そこで初めて「あのとき ぼくは……」「あのとき わたしは……」と、当時のことを客観的に振り返ることができるようになり、自分の言葉で「あのときの思い」を語ってくれるようになります。
親は本当に5年後、10年後、もしかしたら20年後に「そうだったのか、そんなふうに考えていたのか、そんなふうに悩んでいたのか」と思いいたることになるのです。
子どもは何も言わなくとも、何も考えていない訳ではありません。それどころか、子どもはいっぱいたくさん考えているはずです。
親は「語らない子の思い」を注意深く心で聴く姿勢が必要かもしれませんね。

今回は日本の学校教育についても話題になりました。
日本でも革新的な教育改革が実践されている公立中学校の例(東京都の千代田区麹町中学校・世田谷区立桜丘中学校など)があることをご存知でしょうか。
“子どもが生き生きと伸び伸びと学べる学校”、やろうと思えばできるじゃないか!!
簡単ではないでしょうが、今後このような学校が増えていくことを心から願っています。

次回のアーベルの会は12月17日(火)13:00~17:00に札幌エルプラザでおこないます。
参加費300円です。
今年最後の例会となります。年末、学期末で多忙の時期ですが、初めての方も常連の方もお待ちしています。

 

10月例会報告

10月、三連休あけのアーベルの会、参加は11人でした。
今月も中学3年生の親御さんが複数いらっしゃいました。

皆さんが集まるまでの間、9月に行われた「不登校、登校拒否を考える全道のつどい」講演会の講師、広木克行さんのお話が話題になりました。
「させられる学校の学習」と「自主的に自分でする学び」
今の学校は、させられる学習があまりにも多くないでしょうか。自分の学びをしたくてもできなければ、それは「心のもつれ」となるのも当然ですね。
学校へ行かない子どもと親は、家で、そのもつれをほぐしていきます。更にもつれを強めないために、親と家族は子どもの言葉に良く耳を傾けて下さい。ただ聞くのではなく、ありのままに、決して否定せず、深く深く理解をしようという思いを持って。子どもの言葉には意味があるのです。広木さんは「子どもが自ら話せることが大事」と。その為には親が信頼出来る存在だという前提がなければ、言葉は出てこないのです。

家にいて、他の方はどう過ごしているのかな?と気になる事はありませんか。

例会で、活発に外に出た体験を話して下さる方がいらっしゃいました。
始めは誘ってもなかなか行こうとしてくれなかったけれど、お母さんが行った先の綺麗な風景を見てお子さんも一緒に行くようになった。また、思い切って子どもと行った旅行がとても楽しかった。
でも、我が家の子どもは家にいるだけと思うことは決してありません。揺れながら、落ち着いた毎日を送っているのなら、それはそれで、良いのです。そのことこそ大切にするところです。

アーベルの会に始めて参加して下さった方には「本当に、よく来てくださいましたね。」といつも思います。
本を読んだり、相談室、ネット検索して、アーベルの会の存在を知ってくださいます。実際に行こうと決めるまでは、意外に時間が必要なのですね。
どうぞ、気楽な気持ちでぜひ参加してみてください。


次回のアーベルの会の例会は、11月19日(火曜日)13時~17時まで、札幌エルプラザでおこないます。
参加費は300円です。予約はいりません
お気軽にいらしてください。お待ちしております。

 

9月の例会報告

9月の例会は11名の方が参加されました。
今春、通信制高校に進学したお子さんのお母さんから「生徒会役員に立候補したり、留学してみたいと発言したり、ゲームの時間も自分でセーブするようになったり・・・と大きな成長ぶりに親も驚いています」との嬉しい報告がありました。
“成功例だからすばらしい”というつもりは毛頭ありません。
進学という節目にたまたまうまくスタートできたなら、それにこしたことはありません。
でもスタートがうまく軌道に乗らなかったり、足踏み状態が続いたり、進路変更をせざるを得なかったり…そういうケースもたくさんあります。
たとえ思ったとおりに事が運ばなかったとしても、その結果だけですべて✖とジャッジしないでほしいのです。
子ども自身が自分で決めて自分の足で歩き始めた、その事実はもうそれだけで価値あることだと思います。


9月29日(日)、「不登校・登校拒否を考える全道のつどい」で神戸大学名誉教授・広木克行さんの講演「子どものためって何だろう-不登校の子どもに学んで考える-」がありました。とてもいいお話でした。
40年以上にわたって不登校を研究し、当事者の子ども・親に寄り添ってきた広木さん
の言葉から心に残ったものを載せておきます。

不登校というのは学校に行けるか行けないかといった現象面の問題ではない。
子どもが「心のもつれ」を抱かされて家庭に助けを求めている状態のことである。 

・「心のもつれ」とは「心のゆがみ」ではない。「ゆがみ」は元にもどすのは難しいし、医療的なケアも必要になってくる。
「もつれ」は病気でも障害でもない。だから治療とか特別支援が必要なのではなく、「心のもつれ」に必要なのは、心の理解とケアである。

・ひもや糸がからまってもつれてしまったとき、イライラしてやたらにただ引っ張るだけではもつれが固くなるだけでほどけることはない。力を入れず、もつれた部分をゆっくりほぐし緩めてやることで、糸はほどけていき元の状態にもどる。
・親の仕事は助言ではなく聴くこと、「心のもつれ」をゆっくりときほぐす支援者になること。
・親は「子どもが自ら育ち直しできる力」を信じよう。
・子どもの言葉は宝物、何故そう言っているのか背景を考えよう。


アーベルの会の例会は10月15日(火)札幌エルプラザで13時~17時までおこなっています。参加費300円。予約はいりません。
お気軽にいらしてください。お待ちしています。