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鳥2

鳥1

18日の続き

夜オリンピックを見てたらうっかりウトウト。なので、この時間まだ起きています。

西の魔女が死んだ』は、中学生になったばかりの少女まいが、「学校に行くことを考えただけで息がつまりそう」になって不登校となり、1ヵ月ほどおばあちゃんの家でゆっくりと過ごしながら、英国人のおばあさんに「魔女の心得」を教わりながら、「魔女修行」を始める物語です。で、おばあさんとまいがが色々興味深い会話の遣り取りをしているのですが、中でも私が今一番良いなと思っているのは、以下の遣り取りです。まいが嫌っているゲンジさんの犬が、鳥小屋を襲撃したのだと疑って、感情的になっている場面。

・・・「でも、大事なことは、今更究明しても取り返しようもない事実ではなくて、いま、現在のまいの心が疑惑とか憎悪といったもので支配されつつあるということなのです」

「わたしは・・・真相が究明できた時に初めて、この疑惑や憎悪から解放されると思うわ」まいは言い返した。

「そうでしょうか。私にはまた新しい恨みや憎しみに支配されるだけだと思いますけれど」おばあちゃんはまいの手を優しくなでた。「そういうエネルギーの動きは、ひどく人を疲れさせると思いませんか?」

まいにはゲンジさんの振る舞いが野蛮に思えて、いやでいやで仕方がない。今回のことだって、きっと彼が飼っている犬の仕業だ、と思います。しかし、おばあちゃんは事の真相を究明するでもなく、相変らずゲンジさんを受け入れている。そして、憎しみや憎悪は人を疲れさせるということをまいに伝えるんですよね。うーん、おばあさん、賢いな。年を取って丸くなって、こうなったのかな(爆)。

西の魔女が死んだ』のテーマは、結局、自分はどうしたいのか、どうするのか、ということだと思うんですよね。世の中がどうなって欲しい、他人がどうなって欲しい、ということではなく。だから、学校で孤立したという話は、さらっとしか出てきません。「困難に出合った自分はどうするか」ということが最も重要だからだろうと思います。また、災いに出合った時(たとえばゲンジさんの一件)、自分が憎しみや恨みの感情に支配されないように、ということも大事なテーマだと思います。一方で、とは言え、おばあさんも人間ですから、感情に支配される時があるというエピソードも終わりの方で出てきます。バランスの問題とも言えるでしょうかね。

なんだかとりとめない話になってしまいましたが、夜も更けて来たので、また後で・・・。